NAK55とNAK80

2018年9月12日

1.NAK55とNAK80、DAC55の注意点

NAK55とNAK80は大同特殊鋼のプラスティック金型材です。DAC55は日立金属の熱間ダイス鋼です。DAK55と書いて注文すると、何が届くか分かりません。これ、間違えるよね。どちらのメーカーが先なのか、後なのか。意に反する材料が届くと困るので、材料の名前は正確に覚えましょう。NAKには、NAK80も有るので、面倒です。

2.素材形状

NAK55とNAK80は丸棒と平角棒が有ります。表面は黒皮です。
NAK55の標準プレート品は大同アミスター様のスタープレートがあります。
NAK55の特注プレートは、各地のプレート屋さんでできるでしょう。硬いから難しいでしょうか。
NAK80のプレート品は大同アミスター様の特注スタープレートが有ります。
NAK80は、センターレス研磨の丸棒が有ります。

3.化学成分(出所不明)

大同記号 JIS等該当記号 C wt% Si wt% Mn wt% Ni wt% Cu wt% Mo wt% Al wt% 快削元素
NAK55 0.2 0.3 適量 3.0 1.0 0.3 1.0 S添加

NAK80の化学成分:NAK55の鏡面みがき性等改善材 S無添加

NAK55とNAK80の違いは、S(硫黄、サルファー)の有無です。S(硫黄、サルファー)の有無が、切削性や鏡面性に影響します。
NAK55とNAK80は特殊溶解採用のとても優れた材料のようです。

4. 物理的特性

4-1 硬度

NAK55とNAK80はプリハードン材と言う物で、大同特殊鋼様から出荷される段階で、HRC40レベルの硬さです。内部まで均一なHRC40レベルの硬さです。
硬化方法のヒントは、「Ni-Al-Cu系時効硬化型の鋼」です。
大同特殊鋼様から出荷後の、後熱処理品ではないです。

NAK55とNAK80の断面硬さ分布

NAK55とNAK80の断面硬さ分布

このフラットな硬さ分布はいつもながら不思議です。

4-2 引張強さと衝撃特性(圧延材代表例)

引張特性(初期硬さ40HRC)
引張特性(初期硬さ40HRC)
引張強さは温度が高くなると低下します。

衝撃特性(初期硬さ40HRC)
衝撃特性(初期硬さ40HRC)
衝撃特性は温度が高くなると、高くなります。

常識的な事ですが、温度上昇によって、引張強さは低下し、靭性は向上します。
ここの注目点は衝撃特性で、NAK55とNAK80の違いです。
NAK55よりNAK80の方が靭性が高い(割れにくい)事です。
切削性向上のために添加しているS(硫黄、サルファー)の影響でしょうか。
冷間金型用鋼のHRC40と比較して、NAK55とNAK80は靭性が低いです。この点を注意して使用してください。

4-3 鏡面仕上性

鏡面みがき性概念図

鏡面みがき性概念図

鏡面性はNAK80がNAK55より良好です。
NAK55はS(硫黄、サルファー)の影響でしょうか。
磨くと、NAK55はS(硫黄、サルファー)が取れて、穴が開くのだろうか?

4-4 熱膨張係数(×10-6乗/k)

大同記号 20~100℃ 20~200℃ 20~300℃
NAK55とNAK80 11.3 12.5 13.4

4-5 熱伝導率(W/m・k)

大同記号 20℃ 100℃ 200℃ 300℃
NAK55とNAK80 38.9(0.093) 39.3(0.094) 41.9(0.001) 42.7(0.102)

()内:cal/cm・sec・℃

4-6 磁気特性

大同記号 最大比透磁率 飽和磁束密度(T) 残留磁束密度(T) 保磁力(A/m)
NAK55とNAK80 380 1635 0.85 1100
S55C 1.38 1200

5. 肉盛溶接方法

5-1 金型の事前整備

●油脂、ゴミ、スケール等の完全除去
●割れ、表面処理層の完全除去
●開先加エコーナー部3R以上

5-2 肉盛溶接棒

●NAK-W(NAK55,NAK80共用)

5-3 予熱

●300~400℃
●炉もしくはプロパン、天然ガスによる徐加熱

5-4 溶接

●直流正極性、後退法

●条件

棒径 電極径 電流 アルゴン
1.6mm 1.6mm 70~150A 6~9 L/min
2.4mm 2.4mm 150~250A 7~10 L/min

5-5 後熱

●450~500℃X1H

〔留意事項〕
●予熱、後熱をブロパン、天然ガスはるバーナーで 行う場合、割れ防止の点で全体加熱が望ましい。
●肉盛溶接、あるいは使用時の割れを救済する場合、大盛りとなるケースが多い。この場合、肉盛り量によっては寸法変化を若干犠牲にしても、肉盛溶接後直ちに歪取り(870℃)を行い、時効処理(500~520℃)を施さなければならないケースがあります。

このページは大同特殊鋼の「大同の高級プレスチック金型材(カタログNo.SC9241 03.04.1,0(TRY))」と「NAK55NAK80(カタログNo.SC8615b
03.09.0,5(TRY-S))」を元に作成しました。
確実な情報が必要なときには、大同特殊鋼の最新カタログを取寄せてください。

6.過去に見積リスト

通常納期:入金確認後、2-3日程度(土、日、祭日抜き)で発送します。

NAK55黒皮 直径42 mm×300mm=3個
値段:18000円/3本セット

梱包料:1000円
送料:1190円(前払い時)
送り先:富山県氷見市

過去の見積回答 NAK55とNAK80 (sandoh.net)

7.代引きとクレジット販売

NAK55黒皮丸棒 長さ500mmのNAK55黒皮丸棒
NAK80黒皮丸棒 長さ500mmのNAK80黒皮丸棒

NAK55とNAK80用の溶接棒
未掲載、不明点は、問い合わせください。

NAK55とは

大同特殊鋼のプラ型用鋼種で、快削成分が入っていて、表面から中までHRC40の快削金属材料です。

COPILOTの説明

NAK55は、大同特殊鋼株式会社によって開発されたプリハードン鋼の一種で、特にプラスチック金型用鋼としての使用に適しています。この鋼材は、Ni-Al-Cu系の時効硬化型の鋼であり、37~43HRCの硬さを持ちながらも、優れた被削性と肉盛溶接性を有しています。NAK55は、切削加工後や放電加工後の研磨が容易であり、使用時の歪みが少ないため、精密性を要求される金型に最適な材料です。また、NAK55は、そのまま型彫加工が可能であり、熱処理を施すことなく使用できるため、製造プロセスの短縮にも寄与します。さらに、NAK80という類似の材料もあり、これはNAK55と比較して鏡面磨き性に優れている点が特徴です。しかし、NAK55の方が被削性においては優れています。これらの特性により、NAK55は高性能・精密プラスチック金型、ゴム金型、プレス金型、産業機器の部品など、多岐にわたる用途で利用されています。

当店のコメント:その通りです。

NAK80とは

大同特殊鋼のプラ型用鋼種で、快削成分なしで、表面から中までHRC40の金属材料です。

COPILOTの説明

NAK80は、特殊鋼の一種であり、プラスチック金型用鋼として広く使用されています。この鋼は、ニッケル、アルミニウム、銅を添加したもので、その頭文字を取って「NAK」と名付けられました。1980年に開発されたことから「NAK80」という名前がつけられ、高い硬度と優れた加工性を持ち、特に鏡面加工や精密な切削加工に適しています。また、NAK80は日本国内でのブランドシェアNo.1を誇り、100%日本製であることから、品質の安定性と信頼性が高く評価されています。大同特殊鋼株式会社によって製造され、様々な産業で重宝されている素材です。。

当店のコメント:その通りです。

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2018年9月12日

Posted by 店主「さんどう」