NAK55とNAK80
1.NAK55とNAK80、DAC55の注意点
NAK55とNAK80は大同特殊鋼のプラスティック金型材です。DAC55は日立金属の熱間ダイス鋼です。DAK55と書いて注文すると、何が届くか分かりません。これ、間違えるよね。どちらのメーカーが先なのか、後なのか。意に反する材料が届くと困るので、材料の名前は正確に覚えましょう。NAKには、NAK80も有るので、面倒です。
2.素材形状
NAK55とNAK80は丸棒と平角棒が有ります。表面は黒皮です。
NAK55の標準プレート品は大同アミスター様のスタープレートがあります。
NAK55の特注プレートは、各地のプレート屋さんでできるでしょう。硬いから難しいでしょうか。
NAK80のプレート品は大同アミスター様の特注スタープレートが有ります。
NAK80は、センターレス研磨の丸棒が有ります。
3.化学成分(出所不明)
| 大同記号 | JIS等該当記号 | C wt% | Si wt% | Mn wt% | Ni wt% | Cu wt% | Mo wt% | Al wt% | 快削元素 |
| NAK55 | – | 0.2 | 0.3 | 適量 | 3.0 | 1.0 | 0.3 | 1.0 | S添加 |
NAK80の化学成分:NAK55の鏡面みがき性等改善材 S無添加
NAK55とNAK80の違いは、S(硫黄、サルファー)の有無です。S(硫黄、サルファー)の有無が、切削性や鏡面性に影響します。
NAK55とNAK80は特殊溶解採用のとても優れた材料のようです。
4. 物理的特性
4-1 硬度
NAK55とNAK80はプリハードン材と言う物で、大同特殊鋼様から出荷される段階で、HRC40レベルの硬さです。内部まで均一なHRC40レベルの硬さです。
硬化方法のヒントは、「Ni-Al-Cu系時効硬化型の鋼」です。
大同特殊鋼様から出荷後の、後熱処理品ではないです。
NAK55とNAK80の断面硬さ分布

このフラットな硬さ分布はいつもながら不思議です。
4-2 引張強さと衝撃特性(圧延材代表例)
引張特性(初期硬さ40HRC)

引張強さは温度が高くなると低下します。
衝撃特性(初期硬さ40HRC)

衝撃特性は温度が高くなると、高くなります。
常識的な事ですが、温度上昇によって、引張強さは低下し、靭性は向上します。
ここの注目点は衝撃特性で、NAK55とNAK80の違いです。
NAK55よりNAK80の方が靭性が高い(割れにくい)事です。
切削性向上のために添加しているS(硫黄、サルファー)の影響でしょうか。
冷間金型用鋼のHRC40と比較して、NAK55とNAK80は靭性が低いです。この点を注意して使用してください。
4-3 鏡面仕上性
鏡面みがき性概念図

鏡面性はNAK80がNAK55より良好です。
NAK55はS(硫黄、サルファー)の影響でしょうか。
磨くと、NAK55はS(硫黄、サルファー)が取れて、穴が開くのだろうか?
4-4 熱膨張係数(×10-6乗/k)
| 大同記号 | 20~100℃ | 20~200℃ | 20~300℃ |
| NAK55とNAK80 | 11.3 | 12.5 | 13.4 |
4-5 熱伝導率(W/m・k)
| 大同記号 | 20℃ | 100℃ | 200℃ | 300℃ |
| NAK55とNAK80 | 38.9(0.093) | 39.3(0.094) | 41.9(0.001) | 42.7(0.102) |
()内:cal/cm・sec・℃
4-6 磁気特性
| 大同記号 | 最大比透磁率 | 飽和磁束密度(T) | 残留磁束密度(T) | 保磁力(A/m) |
| NAK55とNAK80 | 380 | 1635 | 0.85 | 1100 |
| S55C | – | – | 1.38 | 1200 |
5. 肉盛溶接方法
5-1 金型の事前整備
●油脂、ゴミ、スケール等の完全除去
●割れ、表面処理層の完全除去
●開先加エコーナー部3R以上
5-2 肉盛溶接棒
●NAK-W(NAK55,NAK80共用)
5-3 予熱
●300~400℃
●炉もしくはプロパン、天然ガスによる徐加熱
5-4 溶接
●直流正極性、後退法
●条件
| 棒径 | 電極径 | 電流 | アルゴン |
| 1.6mm | 1.6mm | 70~150A | 6~9 L/min |
| 2.4mm | 2.4mm | 150~250A | 7~10 L/min |
5-5 後熱
●450~500℃X1H
〔留意事項〕
●予熱、後熱をブロパン、天然ガスはるバーナーで 行う場合、割れ防止の点で全体加熱が望ましい。
●肉盛溶接、あるいは使用時の割れを救済する場合、大盛りとなるケースが多い。この場合、肉盛り量によっては寸法変化を若干犠牲にしても、肉盛溶接後直ちに歪取り(870℃)を行い、時効処理(500~520℃)を施さなければならないケースがあります。
このページは大同特殊鋼の「大同の高級プレスチック金型材(カタログNo.SC9241 03.04.1,0(TRY))」と「NAK55NAK80(カタログNo.SC8615b
03.09.0,5(TRY-S))」を元に作成しました。
確実な情報が必要なときには、大同特殊鋼の最新カタログを取寄せてください。
6.過去に見積リスト
通常納期:入金確認後、2-3日程度(土、日、祭日抜き)で発送します。
NAK55黒皮 直径42 mm×300mm=3個
値段:18000円/3本セット
梱包料:1000円
送料:1190円(前払い時)
送り先:富山県氷見市
過去の見積回答 NAK55とNAK80 (sandoh.net)
7.代引きとクレジット販売
NAK55黒皮丸棒 長さ500mmのNAK55黒皮丸棒
NAK80黒皮丸棒 長さ500mmのNAK80黒皮丸棒
NAK55とNAK80用の溶接棒
未掲載、不明点は、問い合わせください。
NAK55とは
大同特殊鋼のプラ型用鋼種で、快削成分が入っていて、表面から中までHRC40の快削金属材料です。
COPILOTの説明
NAK55は、大同特殊鋼株式会社によって開発されたプリハードン鋼の一種で、特にプラスチック金型用鋼としての使用に適しています。この鋼材は、Ni-Al-Cu系の時効硬化型の鋼であり、37~43HRCの硬さを持ちながらも、優れた被削性と肉盛溶接性を有しています。NAK55は、切削加工後や放電加工後の研磨が容易であり、使用時の歪みが少ないため、精密性を要求される金型に最適な材料です。また、NAK55は、そのまま型彫加工が可能であり、熱処理を施すことなく使用できるため、製造プロセスの短縮にも寄与します。さらに、NAK80という類似の材料もあり、これはNAK55と比較して鏡面磨き性に優れている点が特徴です。しかし、NAK55の方が被削性においては優れています。これらの特性により、NAK55は高性能・精密プラスチック金型、ゴム金型、プレス金型、産業機器の部品など、多岐にわたる用途で利用されています。
当店のコメント:その通りです。
NAK80とは
大同特殊鋼のプラ型用鋼種で、快削成分なしで、表面から中までHRC40の金属材料です。
COPILOTの説明
NAK80は、特殊鋼の一種であり、プラスチック金型用鋼として広く使用されています。この鋼は、ニッケル、アルミニウム、銅を添加したもので、その頭文字を取って「NAK」と名付けられました。1980年に開発されたことから「NAK80」という名前がつけられ、高い硬度と優れた加工性を持ち、特に鏡面加工や精密な切削加工に適しています。また、NAK80は日本国内でのブランドシェアNo.1を誇り、100%日本製であることから、品質の安定性と信頼性が高く評価されています。大同特殊鋼株式会社によって製造され、様々な産業で重宝されている素材です。。
当店のコメント:その通りです。
