快削鋼と快削
1. 快削成分
快削鋼は、りん、硫黄、鉛、セレン、テルル、カルシウムなどを添加した鋼材です。
2. 表面と硬さ
快削鋼の表面はミガキです。ダイスを通して、光っています。
黒皮は、どこにあるのだろうか?
ミガキ工場に、コイル状に巻かれているのでしょう。
快削鋼は引抜き材なので、多少硬くなっています。S45Cの調質材と比べれば、柔らかいです。
SUM23ミガキで、「硬度が最大で65HRBもしくは120HV」の問い合わせが届きました。
⇒ 回答
「硬度が最大で65HRBもしくは120HV」のSUM23ミガキを探しましたが、有りませんでした。
SUM23ミガキの硬度は測定していないので、硬度は不明です。
測定する時は、別途費用が掛かります。
有るとすれば、何トンのオーダー生産で、条件が「硬度が最大で65HRBもしくは120HV」の時です。
当店は、何トンのオーダー生産は対応不可です。
3. 呼び方と成分
快削鋼だけでは、材料が特定できませんが、通常快削鋼と言えば、鉛快削か硫黄快削になります。
呼び方 | JIS相当 | AISI相当 | C | Mn | P | S | Pb |
硫黄快削 | SUM22 | 1213 | 0.13以下 | 0.70~1.00 | 0.07~0.12 | 0.24~0.33 | – |
硫黄快削 | SUM23 | 1215 | 0.09以下 | 0.75~1.05 | 0.04~0.09 | 0.26~0.35 | – |
鉛快削 | SUM24L | 12L14 | 0.15以下 | 0.85~1.15 | 0.04~0.09 | 0.26~0.35 | 0.10~0.35 |
この表は、参考程度に使用してください。
表を見れば分かるように、硫黄快削は硫黄の量により2種類有ります。
鉛快削は硫黄と鉛の複合快削です。
4.快削鋼を注文する時は
硫黄快削で注文してください。硫黄と鉛の複合快削は、見つけるのが大変です。SUM22も、見つけるのが大変です。
5.SUM22
先日、SUM22の16mm丸の見積請求が届きました。
早速、ミガキ屋さんに見積もり請求を出しました。
回答は、「SUM22はないので、SUM23で見積もりました」との回答が届きました。
もう一軒、同じ内容の見積請求を出しました。
回答は同じで、「SUM22はないので、SUM23で見積もりました」との回答が届きました。
とりあえず、状況を顧客に説明しました。
納得できないので、考えていました。
そして見付けました。
SUM22相当の材料で、16mm丸×定尺=2本を発見しました。
SUM22相当品はSUM22と比較すると、マンガンと硫黄が違います。
SUM22のマンガン:07から1.0%
SUM22相当品のマンガン:0.7から1.32%
SUM22の硫黄:0.24から0.33%
SUM22相当品のマンガン:0.24から0.35%
近いようで、遠いでしょうか。類似品でしょうか。
図面にSUM22と書いてあれば、SUM22を使うのが楽です。
「SUM22がないから、SUM23でOK?」と、問い合わせるのも面倒です。
でも、相当品。SUM23で作るより、まともでしょうか?
6.代引とクレジットで販売しています
掲載以外は、問合せしてください。
7.過去に見積回答
通常納期:決済確認後、4-5日程度(土、日、祭日抜き)で発送します。
SUM22相当品 ASK22RD 直径15mm×定尺2.5m×6本
値段:15560円/定尺6本セット
梱包料:1000円
送料:2610円(前払い時)
送り先:東京都葛飾区