熱間ダイス鋼の説明

2018年9月15日

SKD61を、整理整頓します。

1.JIS記号

SKD61******* 熱間ダイス鋼といえばこれです。

2.製造メーカー記号

各社相当鋼種と改良鋼種なので、各社適当に違いが有ります。
SKD61相当鋼種 熱間ダイス鋼改良鋼種
大同特殊鋼 DHA1 DH2F
日立金属 DAC DAC55、DAC10、FDAC
日本高周波鋼業 KDA1 KDA1S、KDAMAX
山陽特殊鋼 QD61 QDA61、QDH

3.熱間ダイス鋼の素材形状

熱間ダイス鋼黒皮丸棒:
熱間ダイス鋼黒皮角材:
熱間ダイス鋼黒皮平角材:
熱間ダイス鋼ドリルロッド:
ダイス鋼ゲージ鋼:

4.とは

熱間ダイス鋼といえば、熱処理してHRC45程度です。
SKD11と違うのは、300度とか400度の時の、硬さです。
金属は温度が高くなるに従って、硬度が下がり、引張強さも下がります。
低下具合が、SKD11とSKD61では、違います。
SKD11は一直線に低下しますが、SKD61は300度、400度程度まで踏ん張ります。
SKD61で持たない時には、他の熱間ダイス鋼を選択しますが、
やっぱり持たない時にはハイスを使用します。

5.現状

熱間ダイス鋼は、日立金属のDACシリーズがメジャーですが、
各社色々な鋼種を製造しています。
各鋼種で、切削性が良いとか、他より硬くなるとか、値段が安いとか、特色があります。よく考えて使用しましょう。

6.焼入れ焼戻し硬さ

製造メーカー推薦の焼入れ条件で、焼入れ焼戻し硬さ曲線より

参考焼入れ焼戻し硬さ(HRC) メーカー記号鋼種
45~50 DHA1
53~33 DAC
53~41 DAC10
53~38 DAC55
53~50 KDA1、KDA1S
53~38 KDAMAX

熱処理屋さんに出すと、たいていHRC45で届いたりして。

プリハードン

参考焼入れ焼戻し硬さ(HRC) メーカー記号鋼種
38~42 DH2F
40 FDAC
常温の硬さを記載してみましたが、意味がないことが分かりました。
使用温度の硬さで比較する事が必要ですね。
経験が一番の選択理由でしょうか?

7.選択

金型発注元の指定熱間ダイス鋼の場合は、指定材料を使用してください。
指定がなければ、取引先の材料屋さんが得意な熱間ダイス鋼を使用しましょう。

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2018年9月15日

Posted by 店主「さんどう」