鉄の調質材
当店サイトに調質材ページが散らばっています。そこで、調質材のインデックス的に、整理しました。
1.序章
調質は、鉄、アルミ、銅、真鍮などでも使われる。ここでは、鉄の材料、S45CやSCM435、SCM440の調質材について、書きます。
2.言葉の説明
調質とは、熱処理して材料の性能を整える事です。
S45CやSCM435、SCM440は、炭素量がそれなりに入っているので、焼き入れすれば、表面はHRC60くらいになる。でも、S45CやSCM435、SCM440は、HRC60ぐらいでは通常使わない。HRC20や30程度に焼き戻しして使う。
当店の感覚だと、HRC60のS45CやSCM435、SCM440は、割れたり、欠けたり、ひびが入ったりと、とんでもないことが発生する気がする。鉄は、硬くなれば、割れやすくなる。硬いのが必要なら、クロムとか、モリブデンとか、ニッケルとか入れて、割れにくくしている。何も対策成分を入れないで、硬くすると、割れ、欠け、ヒビが発生するのが、道理だ。
自動車部品にS45CやSCM435、SCM440などの調質材が使われている。割れないように、欠けないように、ヒビが入らないように、材料を徹底管理して、安全寄りで進めている。安全寄りで進めても、テスト車を10万㎞の耐久走行試験したり、エンジンやトランスミッション耐久試験をしている。安全寄りで進めても、耐久試験する。それでも、リコールが発生する。
S45Cを調質してHRC20程度にした材料が、S45C調質材と言われる。
SCM435を調質してHRC30程度にした材料が、SCM435調質材と言われる。
SCM440を調質してHRC30程度にした材料が、SCM440調質材と言われる。
3.S45Cの非調質鋼の整理
S45Cの調質相当材をメーカーが作ると、非調質鋼、または、非調質材と言われ、それぞれメーカー記号が付く。このメーカー記号で呼ばれ、流通する。流通していないメーカー記号を使うと、「はー?」になる。
4.S45C調質材の説明
S45C調質材の説明ページ:S45C調質材相当の整理
5.SCM調質材の説明
SCM440調質の説明ページ:SCM440調質材の整理
6.ミガキの調質材の説明
7.S45C調質材の選定
S45C調質材の黒皮とミガキ どっち選ぶ?:調質のS45Cが必要な時
8.SCM調質材の選定
SCM調質材の黒皮とミガキ どっち選ぶ?:調質のSCMが必要な時